よこすかキャリア教育推進事業
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いい意味で壁がない社風

 私は、株式会社美装に新卒入社して十一年目になります。弊社は、地元横須賀で就職したくて、見つけました。
 入社してわかったのは、いい意味で、上下関係に壁をつくらない社風が伝統としてあるのが良いところだと思います。提案がしやすく、聞き入れてくれる環境があるのは、本人の頑張りにも繋がるチャンスです。いろいろな意見があることも知ることになり、弊社のような中小企業では、必要な機会だと思います。
 入社して物流センターに配属され、営業、再度物流センターに戻り、現在は人事を担当しています。弊社の定年が六十五歳になったので、十代から六十代と幅広い年齢層の従業員と関わっています。職業柄、男性率が高めですが、女性も活躍の場を広げています。
 昨今の働き方改革で、福利厚生や社内制度を整えています。周知してもらうためわかりやすくするのも、私の仕事です。従業員やパートさんが、気持を楽にして働いてもらえる環境づくりを心がけています。そのために現場に出向いて直接話をすることは、じっとしていられない私の性格に、とても合っていると思います。

室町時代にはまる

 私が中学生くらいから、学校が週休二日になりました。時間割が変わり、土日はソフトテニス部副部長を私なりに真剣に取り組んでいました。高校はテニス部がなっかったので、小さいころやっていた剣道部に入部し、二、三十キロの胴着を着て体を動かしていました。大学は、好きな日本史を学べる系統へと進みました。教科書で鎌倉時代や江戸時代のように触れられない室町時代が「何故なのか?」という疑問が入り口で、興味を持ちました。歴史好きでも、足利将軍を言える人に出会ったことがないくらいレアな題材でした。調べていくと、あまりにややこしすぎて教科書では伝える難しさがあることがわかりました。知りたいことはとことん調べ、止まらなくなってしまう性格ですが、その習慣は、仕事でも役に立っていることかも知れません。

記憶に残る体験を

 弊社では、キャリア教育の仕事紹介プログラム"ポスターセッション"に協力しています。建築資材卸業の仕事をイメージできる子はほとんどいないので、初めは、「何の仕事をしている人たちなの?」という雰囲気が伝わってきます。それもあって、座って話を聞くだけではなく、"記憶に残ること"をしてあげたくて、先代MTTから行っているアルミ製の網戸の張替を体験してもらっています。今の中学生は、真面目なので、一度教えただけで覚えてしまう呑み込みの早さには驚きます。
 隣の子と、「どっちが上手くできたか」と、競い合っている無邪気な姿を目にし、出来上がりを褒めると嬉しそうにはしゃいでいます。そうかと思えば、じっと固まっている子がいたので、話しかけると、「失敗したらどうしよう」と、心配していました。私は、「失敗なんて気にせずやっていいよ。」と声をかけました。
 MTTで、ある中学校に行った時、校長先生が中学時代の技術科の恩師でした。声を掛けたら二十年ぶりの再会なのに覚えていてくれたのが嬉しかったです。「ものづくり」で大会に出させてもらったことも思い出されました。

横須賀時間が流れている

 横須賀は、時代の主役になっている地域もあり、歴史的背景が色濃く残る土地でもあります。大学の歴史研究から行っていたフィールドワークは今も趣味として継続しています。興味は横須賀の食にも幅を広げています。普通のカレーパンと海軍カレーパンの食べ比べや、海軍カレーやネイビーバーガーの食べ歩きで地元を満喫しています。
 散策していると、軍港のある町の特徴や海や山も適度な距離にあり、地域の特徴を生かした利用方法がまだまだあると思います。都内では感じることがないゆったりとした"横須賀時間"が流れている気がします。
 私は、大学進学で横須賀から都内に通っていましたが、都会の慌ただしさに慣れませんでした。進学で地元を離れてしまうと、そのまま都内で就職するという学生も多いと思います。しかし、地方の学生が、神奈川県を就職希望先に考えて来る人も増えているのも事実です。中学生に地元で働くことを意識してくれる中学生が増えるかわかりませんが、地域の良さを伝えるのは地域の大人の役目でもあると思います。


㈱美装 関さん MTTインタビュー動画はこちら
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