よこすかキャリア教育推進事業
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私の性格に合った仕事

 私は整体師として17年、自宅に整体院を開業して16年目になりました。整体師を目指した理由は、小学生の時から所属していたバスケットの顧問から言われた一言がきっかけでした。運動があまり得意ではなかった私は、中学生でやる気を失いバスケットを辞めてしまいました。当時、心が折れてしまった私に「スポーツ選手を支えるスポーツトレーナーという仕事がある」と教えてくれたことを、求職中に思い出しました。手に職を持とうと探していた時だったので、直感的に「いいかも」と感じて、整体師募集にあった整体院に弟子入りすることになりました。

キネシオテープとの出会い

整体師の資格を取得し、暫く勤め独立しました。自宅開業当時はテーピングをしていませんでしたが、スポーツをしている患者さんから「キネシオテープって知っていますか」と聞かれ、わからなかったので気になって調べると、開発者の理論に興味が湧き、受講を決めました。整体師として豊富な知識で患者さんと向き合いたい、オールマイティーを目指す私は、横須賀ではただ一人の「キネシオテーピング協会指導員」の資格を取得しました。
 テーピングを始めたおかげで、
患者さんの年齢層や施術の幅が広がったと思います。十代から九十代までいる患者さんの話し相手になりながら、施術をすることも多いです。
 毎回、症状の違う患者さんのために、自分で考えて行動できるのが、私の性格に合っていて、整体師の仕事は飽きることはありません。

身体が硬い子選手権

 私のポスターセッションは、キネシオテープの貼り方のレクチャーと実技です。「身体が硬い子選手権」と名付け、参加生徒の中から前屈が一番苦手な子を選び、キネシオテープを貼ってどう変わるかを見てもらいます。
 覚えてもらえれば誰にでもできるので、余ったテープは持ち帰って、家族に貼ってあげてと勧めています。子ども達も「お父さんやお母さんに貼ってあげたい」と、素直に思いやりの気持ちを表しているところがかわいいです。
 学校に行く前は、「中学生は騒がしくて授業にならないのでは」と心配していましたが、今の子ども達は私のイメージと違いしっかりしていて、安心して授業が出来ました。テーピングを知っている子が少ない分教え甲斐もあり、MTTが思った以上に楽しくて、参加してよかったと思っています。

チャレンジしないのは勿体ない

 私は、就職=制服(事務員)で仕事をすることと思っていて、高卒でフリーアルバイターを選択しました。接客業を中心に興味があることや、やったことが無い仕事に挑戦しようと心に決めていました。
 今の仕事の大半も、患者さんとのコミュニケーションなので、アルバイト時代に鍛えてもらったスキルは一つも無駄ではなかったと思っています。
 できなかったことを誰かのせいにはしたくないので、やりたいことは行動に移し、両親にも反対されたことは一度もありませんでした。最近気づいたのですが、私の好奇心旺盛なところは、父親譲りなのかもしれません。
 私の父は、30代で心臓病を患い、一度は仕事を離れたものの、自分で出来ることを見つけて挑戦していました。高齢になった今でも、健康を考え心臓に負担が少ないだろうとスケートボードを始めたのには、驚かされました。大ケガをしたら大変と家族に止められても諦めず、気が付けば乗れるようになっていました。私も去年からスケートボードに挑戦しています。
 テーピングもできるようになったからと言って、いきなり仕事が増えることもなかったので、地域のマラソン大会にボランティアを志願しました。私にとっては、自分の腕を磨くことが目的でしたが、走り終えた選手の方が、「おかげで痛くならなかった」「無事に完走できました。ありがとう!」と、私に言いに来てくれたのが、何よりもうれしかったことです。その後、私の活動を知った仲間が手伝ってくれるようになり、恒例行事になりました。
 私にとって、挑戦することは人生を豊かにするものと思っています。中学生は、これからいかなる方向にも進んでいけるので、チャレンジしないなんて勿体ないと思います。
 失敗も経験、無駄なことは無いので、それで何かを得られれば、あとは結果オーライです。

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