よこすかキャリア教育推進事業
ホーム  >  よこすか働き人  >  渡久地 海さん
「あって良かった」と言われたい

私は、当社が運営するデイサービス「彩歳(さいさい)」で所長としての仕事と共に、外出できない方の為の、訪問介護入浴で地域を回っています。
週に一度、1時間ほどの入浴を多くの方が喜んで下さり、皆さまから感謝の言葉を頂いた時には、「この仕事をやっていて良かった」という思いで心が温かくなります。当社の理念である、「おもてなしの心」で接し、「地域にスマイルがあってよかった」と言われるような仕事がしたいと思っています。厳しさもありますが、心地よい時間を過ごして頂くことが私の仕事へのこだわりです。

中学生の感想は、貴重な意見

今の中学生は自分の頃と違い、対応が大人で感心します。職業紹介のプログラムで訪問介護入浴の現場を再現している時も、落ち着いた様子で、楽しそうに取り組んでくれています。ほとんどの生徒は、高齢者との関わりが身近ではなく、「介護は、大変な仕事」のように映っているようです。「私達を必要としている人がいること」を知ってもらうことで、介護に興味を持つきっかけになってくれたらいいと思います。目に見えないことを説明する難しさはありますが、「人」対「人」の関わりが「魅力の仕事」だということを、子ども達に一番伝えていきたいと思っています。
一番興味深かったのは、プログラム後の感想文でした。「こんなお風呂に入りたくない」や、「人に見られるのは恥ずかしい」などの気持ちが正直に書かれていました。それは、誰もが感じる気持ちを素直に表してくれている貴重な意見です。高齢の方への配慮は心がけていますが、再度、仕事を見直すきっかけを与えてもらっていると思います。大人とは違った視点で、口にしづらい事を伝えてくれたことは現場の励みになるので、ありがたく受け止めさせて頂いています。

若い人の力を必要としています

仕事を通して数多くの経験をされた高齢者の方から聞けるお話は、横須賀の昔の様子や、自身の経験談、また趣味の話で私の世界も広がり、旅行好きの方からは、旅行に行く際のヒントを貰ったり、為になることばかりです。学校の勉強とは違う学びを、社会人になってたくさん経験させてもらっています。
私は、大学生の時に、先輩が働く老人ホームでのインターンシップがきっかけで、「困っている人を手助け出来る仕事」、「人」のためになる仕事がしたいと思い、介護の仕事に就くことに決めました。確かな思いがあった訳ではありませんが、高校生の時にも高齢者の話し相手になろうと、老人ホームの職場体験に行ったことを思い出しました。
「人」との関わり合いを意識して仕事を探してみたいと思っているなら、介護の仕事も選択肢に加えてもらって、「分からないから」とか「イメージ」だけで決めたりしないで、経験してみた上で判断して欲しいと思います。
私は、街で目に付く仕事や学生がアルバイト出来る仕事しか知らなかったので、このプログラムを通じ、様々な仕事に触れることができるので、中学生のみなさんにも、そこからいろいろなことに興味を広げてもらいたいです。できれば介護の仕事に就いてくれる若者が増えてくれることに期待していますが、介護だけではなく、社会が若い人の力を必要としていることを知ってもらい、将来活躍してもらいたいです。

ページの上に戻る