よこすかキャリア教育推進事業
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温かい街

商店街の中の郵便局で働きだして、5年目、郵政民営化一期生で就職しました。
窓口に立つと、一日があっという間に過ぎていきます。日々の仕事に追われながら、職場の先輩方にフォローをいただく毎日ですが、希望通り地元で働けたことは運が良かったと思っています。
私もこの地域の中学校に通っていたので、活気があった頃を知っています。今は、少し静かになってしまいましたが、変わらず温かい街だと思います。
地域柄、お客様との距離がとても近くに感じられます。年配のお客様も多く、一人ひとりに合った対応で声のトーンや言葉使いに工夫をしています。時々、お客様から、ご指名で仕事を任された時は本当に嬉しいです。

地元で長く働きたいという希望

大学では、いろいろな方面につなげていける分野を学びたかったので、社会学を専攻していました。
そこで、自分とは違う意識を持った人たちとの出逢いが私の視野を広げ、これからの社会に必要なものを知るきっかけになりました。
授業の一環で、地域のお年寄りと子ども達が交流できる場をプロデュースしたり、地域の結びつきを強くする活動をしていました。地元で働きたいという希望と共に長く働ける事も条件の一つで、母のアドバイスから、資格を取ることも目標になりました。大学4年の時、社会福祉士の資格取得のため忙しい日々にめげそうになった事もありました。働きだして子育て中の親御さんの気持ちを知り、母の援助で「自分もこんな風に支えてもらって、ありがたかったな」と感謝することができました。

挨拶の大切さや積極性が必要

 最初は、私自身が一人っ子だったので、難しい年頃の中学生と、どんな風に接したら良いか分からず、とまどいがありました。でも、話しをしてみると今の中学生はできた子が多く、「堅実だな」と思いました。初対面の私に子ども達もいろいろと話しをしてくれて、職場体験で保育園へ行った子が、「仕事は楽しいだけではない事も分かった」とその心境に触れ、「挨拶の大切さや積極性が必要」と感じている生徒も多かったようです。「勉強もしておいた方がいい」と分かっていて、先の職業よりも、一年後に迫った高校受験が気になるらしく、一番会話が弾みました。

意外な場所での出逢い

 MTTを体験させていただいて、自分の振り返りも出来たと思います。子ども達に言ったことが嘘にならないように、自分をもう一度見直そうと思いました。
 学校の先生方も子ども達のために一生懸命で、より良い環境を整えてあげようとしている姿に、「私たちの先生もきっとこんな風に生徒を気にかけてくれていたんだ」と気付かされました。
 私より年上のMTTの方の話をきいていると「自分は、まだまだだな」と思うことも多いし、着眼点がするどくて、私自身も勉強させていただく場でもありました。他のMTTの方に、街で偶然会って声をかけてくれたり、通っている美容院の方もMTTに参加されていたり、意外な場所での出逢いに驚かされました。

マニュアルではないアピールを

 働くことは、自分の人生の充実も得られる社会貢献です。グループディスカッションで子ども達は敬語を意識していましたが、敬語で苦労した私からも、日頃から正しい言葉使いで話すことを心がけ、人と上手くコミュニケーションをとるために、変わらず練習を続けていくことをお願いしたいと思います。
人生、何が起こるか分からない。自分のしたことが必ず将来の何かに繋がっていくと思うので、自身の視野を広げる活動を積極的にして下さい。そして、いざ自身をアピールする場になった時、「自分がしてきたことや努力など」マニュアルではない自分自身を説明できることが、本当のコミュニケーション能力だと思います。
私もアドバイスを受けたことなのですが、中学生の皆さんがこの先、就活で困ったら、まず土地から決めてみることも、仕事を見つけるヒントになるかも知れません。

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